n-dental’s diary

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噛み締めが歯周病の原因と判明

こんにちは。

先日、噛み締めが歯周病の原因だと判明したとするニュースがありました。

以下が、岡山大学で発表されたものです。

 

https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r2/press20210218-5.pdf


令和3年2月18日 日中のかみしめが歯周病の進行のリスクになることを世界で初めて発見
◆発表のポイント
・糖尿病や喫煙などは歯周病の進行のリスクになりますが、「日中のかみしめ」が歯周病の進行に 関係するかどうかは不明でした。


・本研究において、「日中のかみしめ」が歯周病の進行のリスクになることを発見しました。

 

・「日中のかみしめ」という新たなリスクを知り、それをコントロールすることで歯周病の進行を
抑えることができると考えられます。


岡山大学大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野の森田学教授、江國大輔准教授、岡山大学 病院咬合・義歯補綴科の加藤聖也医員、および岡山大学大学院医歯薬学総合研究科口腔形態学分 野の福原瑤子助教らの共同研究グループは、日中のかみしめがあると歯周病が進行しやすいこと を世界で初めて発見しました。これらの研究成果は 1 月 23 日、ヨーロッパの歯周病専門雑誌 「Journal of Clinical Periodontology」に掲載されました。


過度な力が歯にかかると、歯を支える歯ぐきや骨に悪影響を及ぼすことが知られていました。
しかし、実際に日中や睡眠時のかみしめ・歯ぎしりがどのくらい歯周病の進行に関わっているの
かは不明でした。


(1)
コホート研究 結果は、今まで知られていなかった「日中のかみしめ」というリスクを発見
したことで、新たな歯周病の予防対策に貢献できる可能性が期待されます。


◆研究者からのひとこと
今回の成果は、加藤先生ら岡山大学大学院医歯薬学総合研究科咬 合・有床義歯補綴学分野の研究グループらが行った横断研究の成果が あってこそでした。深謝いたします。また、ご協力いただいた参加者 の皆様にも深謝いたします。


さて、日中に歯と歯がどのくらい接触しているのか、あるいはかみ しめているのかに気が付いていない方が多くいらっしゃいます。運 転・家事・パソコン作業・勉強・スマホ操作などの最中にかみしめて いないかを気にかける方が増えるといいと思います。


江國准教授

PRESS RELEASE


■発表内容 <現状>
歯周病は、歯を支える周囲組織(歯周組織)の炎症であり、歯ぐきだけでなく支える骨にまで広 がると、歯を喪失することがあります。歯周病は進行・再発しやすいため、長期にわたって歯周組 織を安定に保つ必要があります。そのために、歯科医院で定期的に専門的なケアを受けることが推 奨されています。


歯周病の進行には様々なリスクが知られています。その中でも、過度な力は、歯を支える歯ぐき や骨に悪影響を及ぼすことが知られていました。岡山大学病院咬合・義歯補綴科の加藤聖也医員と 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野の森田学教授をはじめとする共同研究グルー プが行った横断研究(2)の成果から、歯周病の重症度と日中や睡眠時のかみしめ・歯ぎしり(強す ぎる力がかかる例)が関係することはわかっていました。しかし、実際に日中や睡眠時のかみしめ・ 歯ぎしりがどのくらい歯周病の進行に関わっているのかは不明でした。


<研究成果の内容>
岡山大学病院予防歯科で定期的に歯周病の専門的なケアを受けている歯周病の患者のうち、横断 研究に参加した 48 人を対象としました。研究スタート時に、歯周組織の検査、噛むときに使う筋 肉の活動量の検査(日中と睡眠時のかみしめや歯ぎしりの検査)、歯周病と関係が深い細菌 (Porphyromonas gingivalis)に対する血液中の抗体の検査、およびアンケート調査を行いました。3 年間の追跡を行い、その間に歯周病が進行したかどうかを調べました。なお、最大の力でかみしめ た時の筋肉の活動を100%として、20%以上の筋肉の活動が1時間に約1分以上観察される場合を、「日 中のかみしめ」があるとしました。


その結果、「日中のかみしめ」があると、ない場合よりも 4.9 倍歯周病が進行しやすいことがわか りました(図)。その他、歯の数が少ない人ほど歯周病が進行しやすいこともわかりました。
図:日中のかみしめと歯周病進行との関係

f:id:n-dental:20210224103023j:image

PRESS RELEASE
<社会的な意義>
コホート研究結果は、今まで知られていなかった「日中のかみしめ」というリスクを発見した ことで、新たな歯周病の予防対策に貢献できる可能性が期待されます。歯科医院で定期的に専門的 なケアを受けていても、歯周病が進行してしまうことが起こりえます。歯周病が進行しないように、 歯科医師、歯科衛生士、および患者さんが協力をして、できるだけリスクを避けることが望まれま す。歯科関係者は、「日中のかみしめ」という新たなリスクにも注目して、歯周病の進行を予防する ことが重要であると考えます。



■研究資金
本研究は、日本学術振興会の支援を受けて実施しました(萌芽研究、15K15706)。
■補足・用語説明
(1)コホート研究:調査時点で、リスクとして考えられる要因を持つ集団(曝露群)と持たない 集団(非曝露群)を一定期間追跡し、両群の疾病の罹患率または死亡率を比較する方法です。 (2)横断研究:ある集団のある一時点での病気の有無とその病気の要因を持っている状況を同時
に調査し、関連を明らかにする方法です。
<お問い合わせ>
岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科
予防歯科学分野 教授 森田 学
(電話番号)086-235-6712 (FAX)086-235-6714

 

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